さくるの女子力アップ講座 上級編② メイクのミニマム
さくるのメイクアップ元年は41歳です。
それまでは本気でメイクしたことがありませんでした。
数年後に開かれた中学高校の同窓会で、20代の終わりころまでよく会っていた同級生と再会し、化粧しているあなたを初めて見た、と驚かれました。
四十路過ぎの恋はなんとやら、暮れ六つからの雨は止まない、などといわれますが、わたしのメイク熱も冷めることはありません。
ただ、年々濃くなっている、というわけではないので、ご安心ください。
そんなメイクマニアからの女子力発揮メイク最重要箇所三つです。
3. 口紅はつけ直す
友人と口紅の話をしていて、よく聞く言葉は「わたし口紅がすぐ取れちゃうの」です。
口紅は誰でもわりとすぐ取れます。
巷で口紅がついている人は、取れたらつけ直している人です。
ここ、大事なので繰り返します。
口紅がついている人は、口紅が取れない人ではありません。
あなたの口紅がすぐ取れるのは、あなたに限ったことではありません。
口紅は、途中でつけ直さない限り、ついている状態をキープできないのです。
他の人の口紅はいつまでも取れないが、自分のはすぐ取れてしまう、そういう唇なんだ、というのは思い込みです。
口紅が取れた唇をそのままにしておくとどうなるでしょう。
他の部分のメイクはそうそう取れないので、唇だけが素に戻る。
このアンバランスが顔色を悪く見せるのです。
淡い色の口紅であっても、ついてるのとついてないのとでは大違い。
わたしは外に出るとしじゅうお茶を飲んでいますから、口紅はカップに口をつける前にティッシュで押さえてしまいます。
取れる前にあらかた取っちゃう。
それで飲み終わったら、口紅をつけ直して、お店を出ます。
一度、徹夜明けでモーローとして、口紅が取れたまま最寄り駅に下りたところ、知り合いに会って、元気がない、とすごく心配されたことがあり、それ以降、なにを置いてもつけ直すようになりました。
4. マスカラをつける
ディズニーのアニメーションのキャラクターで、男の子と女の子がペアになっている場合、女の子には必ずカールした長い睫毛が描かれています。
また、赤塚不二夫さんの漫画には、頭は角刈りなのに睫毛がぱっちりした、いまでいうオネエキャラがいます。
これらからわかるように、睫毛は女の子とオンナノコゴコロの象徴なのです。
メイクしてマスカラをつけないのは、画竜点睛を欠く、に近い。
なにより、あのしぐさです。
伏し目にして小さなブラシで睫毛をそうっと梳かしあげる。
これは女性としての自分への愛撫といってもいいでしょう。
アイライナーを入れるのが難しい、とか、アイシャドウは苦手、とかいう方にも、マスカラだけはお薦めしたい。
アイライナーは、いわば、睫毛が密集して目の縁が強調されている状態を見せかけるものですから、マスカラをつけることで代用できます。
アイシャドウも、奥二重や一重の人ならむしろベースカラーで瞼を明るくしてマスカラをつければ、目の形を活かせます。
5. チークをつける
これも友人たちの傾向ですが、チークをつけていない。
たまにはつけるようですが、なかなか減らないといって、すごく古いチークを使っている。
化粧品の使用期限は、色物でも2年です。
口紅はもちろんのこと、チークやアイシャドウにも油分が入っていますから、酸化します。
化粧品は長く保たせるために持っているのではないことを覚えていてください。
チークは基本控えめで十分なのですが、それでもじつは口紅より大事なアイテムです。
自身のブランドを持つボビー・ブラウンさんのメイクメソッドでは、ベースメイクをしたら、まずチークをつける、そのあと口紅、最後に目元、の順番でつけていきます。
朝の忙しいとき、どこで時間切れになってもいいように、元気に見せるために必要な順になっているそうです。
実際に自分でやってみるとわかりますが、この順番はオーバーメイクも防ぎます。
自分の顔が元気になっていくのを見ながらメイクするわけですから。
つける場所がわからないからつけない、という気持ちもわかります。
わたしもつけるたびに、これでよかったかな、と一抹の不安を覚えます。
とはいえ、笑ったときにいちばん高くなる場所をはずしていなければまず大丈夫。
先日、銀座の東急プラザの中にある、Diorの「ストゥディオ」に立ち寄って、チークの上手なつけかたを聞いてみました。
自分の強調したいところに自由につければいい、つけた後少し残っているブラシを目の下とチークの間にぽんぽんと置くと自然になる、というアドバイスでした。
このぽんぽん、はとても効果的。
頬が立体的に見えて、全体に上気したようなかわいさ(当社比)が加えられました。