suckle nouveau 2018

エッセイスト・羽生さくるのブログ。

【御局】(お・つぼね)

大学生のころから敬愛している立川談志師匠。

七回忌を前に『広辞苑』の新版に【立川談志】の項目が入ったことをニュースショウで知った。

 

師匠、よかったね、と部屋に飾ってある高座の写真に話しかけたら、よせやい、と照れてる様子。

そのあと、本屋で広辞苑を見てこいよ、という。

まだ新版は出ていないのは師匠もご存じで(すみません、チャネリングな話になってます)見てこいというのは、わたしがデビュー作で世に送り出した「お局さま」という言葉のこと。

 

雨が降っていたけど、大学通りの書店へ。

地下に下りて辞書の棚から『広辞苑』をうんとこさ、と取り出した。

恥ずかしながら辞書を引くのは久しぶり。

でも勘は鈍っていなかった。

さらっと見つけました【御局】(お・つぼね)。

その③に曰く、

 

俗に、勤続が長く職場で隠然たる影響力を持つ女性を揶揄していう語。

 

「俗に」じゃないでしょ、と爆笑。

しかし「隠然たる影響力を持つ」には感心。

広辞苑』に上から目線な自分に満足。

 

談志師匠が見てこいよ、といってくれたわけがわかった。

この第六版は10年前に改訂されたものらしく、その前もまた10年前。

【御局】その③は、いつから載っているのかな。