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suckle nouveau 2017

エッセイスト・羽生さくるのブログ。

さくるの女子力アップ講座 乙女編① どろぼうさんたち

いまもしも、この部屋にお洒落泥棒がやってきて、わたしのオシャレアイテムをすべて盗んでいってしまったとしたら。

わたしに残るものはなんだろう。

なにもなくてもこれかわいい、と思えるものがあるとしたら、それはいったいなに。

 

みなさん、ここで衝撃に備えてください。

羽生さくるはこれから凄いことをいいます。

 

そう、わたしがすべてのかわいいものを失ったとしても、残るかわいいものとは、

「わたしの心です」

 

カリオストロの城」のラストシーンのようですね。

ルパンが盗んでいったものは、クラリス

「あなたの心です」

銭形警部って、ロマンチスト。

 

わたしの心も盗まれているのかも知れませんが、心にはエイリアスがあるのです。

(エイリアンではありません)

ルパンに心を盗まれたとしても、クラリスの心はなくなってはいない。

心を盗まれてからの心は、ぐっとかわいくなります。

そして、自分のところで心を磨くと、ルパンのところにある心も綺麗になっていく。

 

そんな心のことを、書いてみたくなりました。

乙女編、スタートします。

 

 

 

さくるの女子力アップ講座 上級編⑥ わたしに似合う靴、靴をくださいな

上級編もいよいよ最終回。

靴についてです。

履き倒れトーキョー。

 

10.  ヒール履く

 

外出したとき、自分を支えてくれるたった一つのアイテム、それが靴です。

空との接点が髪でそれを飾るヘアアクセサリーには装飾品以上の意味がある。

ならば、地面との接点の靴にも、足を守ることや防寒以上の意味がある。

地に足をつけることがすごく苦手なわたしにして、そう思います。

靴は安いのでいい、なんでもいい、と身近な人にいわれるととても悲しくなるのです。

 

では、高いのがいい、デザインのいいのがいい、ともならないのも靴です。

どんなに素敵でかっこよくても、足が痛かったら元も子もない。

以前は、靴を買おうとしたら、銀座で一日がかりでした.。

ダイアナ、コマツ、ワシントン、エスペランサ、ヨシノヤ。

ハイヒールのときは、どこにも合うものがなくて、シャルル・ジョルダンにたどり着き、フィッターから「お客様の足は薄いですねえ。手みたいな足」といわれて苦笑。

 

国立に越してきて、娘がおなかにいるときのことでした。

いろいろな世界の達人にインタビューした本をたまたま読んでいたら、古武術の武道家の足袋の中敷きを作っているという靴屋さんが目に留まりました。

この人だ、という直観で、電話で予約をし、家族三人で新井薬師前のその靴屋さんを訪れました。

以来21年間お世話になっているマシモ靴店の間下庄一さんとの出会いです。

 

彼は、15歳で靴職人の世界に入り40年以上オーダーシューズを手掛けていましたが、日本人の腰痛と外反母趾の多さにオーダーをやっている場合じゃないなと、ドイツへ勉強にいきシューフィッターの資格を取りました。

それからはドイツのコンフォートシューズを、履く人の足に合わせて調整することを始め、全国からお客さんを集めるようになったのです。

古武術の武道家や能役者の足袋の中敷きもその「調整」の一環というわけです。

 

わたしは、もともと背骨に弱点があり、妊娠出産育児でとても疲れて、整体やカイロプラティックやマッサージ、ありとあらゆるものに頼っていました。

それが、間下さんの靴を履くようになってから次第に軽減。

だんだんに健康になっていきました。

 

ただ、デザインはメンズと変わらない、革の紐靴でした。

育児中はジーンズやパンツばかりでしたからそれでもよかったのですが、女子力向上を志したときには靴も変えたくなりました。

わたしは間下さんに恐る恐る聞いてみました。

「パンプス履いてもいい?」

「ああ、いいよ」といって出してくれたのがShianという日本のメーカーの中ヒールのパンプスでした。

前の履き込みが通常のものより深く、ちょっと重たい感じもしましたが、とにかく紐靴卒業のお許しは出たのです。

まるで足に食いつかれているみたいにフィットし、歩くとまるで家を履いているかのようにどっしりとしています。

ダッシュもできそうです。

すぐ履かせてもらって、足取りも軽くお店をあとにしました。

 

それが初パンプスでしたが、その3年後、ついにハイヒールを所望してみました。

「はいこれ」と間下さんが差し出すのは、やはりShianの足首をストラップで留める形の7センチヒールでした。

「これ以上の高さだと責任を持って調整できない」といいます。

足首のストラップは、わたしのように踵の小さい細い足には必須だそうです。

クラシックでフランスの女優さんぽい、とわたしなりの納得。

 

これはさすがに長時間履くのは大変です。

とくに電車やパーティでの立ちっぱなしは辛くなります。

靴は立ってるものじゃなくて、歩くものなんですね。

でも、ワンピースが大人っぽく着られるようになって大満足。

 

どこかバゼットハウンドを思わせる深い茶色のコンフォートシューズから、エマニュエル・ベアールが履いてもよさそうなストラップのハイヒールまで。

じつに18年の歳月がかかっているわけです。

涙ぐましいなあ。

 

昨年は初めてヒールのあるサンダルを履かせてもらいました。

(すべて間下さんから出されるものなので、わたしには選べないに近いのです)

それはオランダの靴で、玄関に脱いでおくと、まるでわたしの足が脱いであるように見えます。

履くと、下から手のひらで足を包まれているみたいです。

エナメルの、黒とワインカラーのストラップがさりげなくシック。

 

先日、息子の仕事用の靴と、娘の就活用の靴を買いにいったとき、そのメーカーのダンスシューズのようなパンプスがありました。

横目でにらんで...がまんしました。

触ったら最後、間下さんが「これいいよ」といって履かせにくることがわかっていましたから。

あのメーカーの木型なら合わないはずはないのです。

ううう。

 

靴だけは、かわいい、といって飛びつけないものです。

体と足に対して、深い愛情を持ちながら、気長につきあっていくことが大事。

それまで足を痛くしたり体を疲れさせていたりした靴を、すっぱり諦める覚悟も必要です。

 

こうして書いてみると、わたしの間下さんとの交流の年月は、母親としての自分から女性としての自分をつくっていく過程に重なっていますね。

女子力の向上は足元から、と締めくくらせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

さくるの女子力アップ講座 上級編⑤ キラキラ職人に任せる

本講座も、大詰めとなって参りました。

さくるのハマりもののなかでは最新の部類。

 

 

9.  髪飾りつける

 

いまのところ、わたしが使っているのは「acca」というブランドのものだけです。

日本の女性デザイナーが、フランスやイタリアの職人さんに発注して作っているそうで、最初に注目したときは輸入品かと思いました。

 

髪は、わたしが女子力向上にあたって、もっとも後回しにしていた箇所でした。

もともと天然パーマで伸ばすか短くするかしか選択がありませんでしたし、授乳期以来見たくもないあの白いものがあって、カラリングの薬剤などは真剣に選びましたが、あとはあまり触れたくない部位でした。

 

それでも、あるとき、ふと立ち止まったんですね。

立川伊勢丹のaccaの催事コーナーに。

3年前の夏だったと思います。

芯を入れたグログランの細いリボンをスパイラル状に巻いたシュシュを、ステッィクと呼ばれる簪に引っ掛けるアレンジが、モダンで涼しげでした。

 

こんな素敵なものがあったんだ、という喜び。

それからがさくるのあるある、怒濤の傾倒です。

いまは、スティック、バレッタ、クリップ、カチューシャ、リボン、シュシュと、一通りのバリエーションを揃えたので、少し落ち着いています。

 

髪飾り、あるいは髪留めは、いってみれば数百円でも用が足りるものです。

accaのそれは、自分へのご褒美レベルの価格。

あまりに贅沢すぎるではないか...

 

でも、ジュエリーを着ける人は、それなりのお値段のものを選びますよね。

顔に近いイヤリングやピアスも、小さくても本物、なんてことになります。

髪飾りも顔に近く、場所としてはイヤリングより上につくもの。

少し張り込んであげてもいいかな、と思います。

 

たとえば、小さなヘアクリップ。

accaのものは金具がとても頑丈です。

無骨といってもいいほど。

ミニという、幅4センチほどのサイズで、耳より前の髪を頭頂部で留めるいわゆる「ハーフアップ」が十分にできるホールド力があり、一度留めたら動きません。

バネが緩んだら交換もしてくれます。

 

accaはあちこちのデパートにお店が入っています。

店員さんに頼むと、指だけで髪の流れをつくって、似合いそうな製品をそれは素敵に留めてくれます。

自分でできるようになるまでには少し練習が必要ですが、自分でも髪をこんなふうにアレンジできる、というのは新しい発見でした。

 

いちばん素晴らしいのは、accaのヘアアクセサリーを使うと、全体の雰囲気が「上がる」ということです。

いったん着けてしまうと、たいてい自分では見えませんが、その自分からは見えない場所でキラキラ輝いて、とてもいい仕事をしてくれているのです。

街で他の人が着けているのを見ると、その仕事ぶりがよくわかります。

 

アレンジしている時間の余裕がないときには、とにかく、サイドの髪をバレッタで留めて出かけます。

あとは髪のことを忘れていても、顔周りはすっきりしているし、バレッタが休まずキラキラ輝いて女子力をアップしていてくれる。

任せて安心のキラキラ職人、といったところです。

 

ところで、わたし自身、あの「蠍座の女」であるだけに、情念系はさらっといきたいのですが、髪は女の命、といわれますね。

髪はカミ、上に通じるとも聞いたことがあります。

その髪を美しいもので飾るのは、やはり、たんなる装飾以上の意味があるように思えてなりません。

控えめにいっても、自分を大切にしていることを自分に知らせる最良の方法の一つ。

女子力アップには、これもまた欠かせないものでありましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さくるの女子力アップ講座 上級編④ 旋律を身にまとう

上級編も仕上げのパートに入りました。

やや道楽の域に達しているかも。

長くなるから一項目ずついきましょうか。

 

 

8.  香水つける

 

香水は音楽のようなものだと思います。

美しく心地よい旋律を身にまとう。

あなたが動くと、旋律が奏でられて、誰かに届く。

香りは記憶に残ります。

なにを着ていたかより、どんな香りがしたか。

そんなふうに覚えていてもらえる女性になるために。

 

自分が好きな香りを選ぶのがもちろん基本ですが、たくさんの香りを試してみるのがいいでしょう。

香りは趣味性が高いものだけに、嫌いな香りや、苦手な香りも多数存在します。

好きだな、と思った香りと別の香りを、一対一で比べてトーナメントしていくとわかりやすい。

 

わたしが女子力の向上に取り組んで、最初に香水を選んだときには、ゲランのコンサルテーションを受けました。

コンサルタントは、瓶の形も名前も伏せて、ムエットという細い紙に香りを吹きつけてはわたしに差し出します。

二つ嗅いで、こっち、というと、新しい香りをまた一本吹きつけてくれる。

これを繰り返していって、残ったのはJICKEYという、ハーブ系の爽やかな香りでした。

しかし、このあと、コンサルタントは力量を見せつけてくれました。

「JICKEYをお好きならば、これからはこんな女性を目指されるのもよろしいのではないでしょうか」

そして、いわゆる隠し球のように、L'HEURE BLEUEを出してきたのです。

「蒼い時」という名前の通りに、夕闇がそこまで迫っている花園に佇んでいるかのような、華やかでありながら楚々としていて、どこか懐かしい香り。

 もう、いちころでしたね。

いままでのわたしはJICKEY、でもこれからはL'HEURE BLEUE。

で、頭のなかがぱああっとなりました。

コンサルタントは、二本ともお持ちになって、つけかえるのもいいですよ、といいましたが、わたしはいまもそうですが、香水は使いきるまでそれ一本を貫くタイプ。

それに、ふだんも毎日つけることで、特別な日にもさりげなくいられると思うから。

 

L'HEURE BLEUEは、間に別のオードパルファンを二つはさんで二本使いました。

そして去年の暮れ、ついに新しい香りに出会います。

宝塚観劇の後で立ち寄った帝国ホテルのゲランのお店。

ここについては別項を設けたいほど、興味深いお店だったのですが、それはまた別のお話。

ここにしかない香りを試してみようといくつか出してもらったうちの LE BOUQUET DE LA MARIÉEがそれでした 。

「結婚式の花束」という名前の、幸せ、としかいいようのない香りです。

オレンジフラワーなどの白い花々と、トラジエ(結婚式で配るアーモンドに白くお砂糖をかけたお菓子)の甘い香りが、ふんわりと包み込むように立ってきます。

左腕の内側につけてもらって食事にいき、家に帰ってお風呂に入るまでくんくん嗅いでは「しあわせえええ」とつぶやく。

翌日また有楽町まで出かけて購入しました。

付属のアドマイザーにその場で入れてもらい、帝国ホテルの化粧室に飛び込んで即つけたという、惚れ込みぶり。

それから一日も欠かさずつけています。

 

わたしがゲランが好きなのは、その作品性によります。

一つ一つの香りが音楽であり絵画であるように、芸術的につくられているのです。

なになにの香り、なになに系、という括りではなくて、香りの人格のようなものを感じて惹かれます。

これはあの人に似合うかも知れないなあ、と誰かを思い浮かべることもしばしば。

 

ちなみに、香水は匂いがきつい、というのは誤解です。

ほんの少しを直接肌につけると、オーデコロンやオードトワレ、オードパルファンよりも穏やかに立ち、長く香ります。

 

 

 

 

 

 

 

さくるの女子力アップ講座 上級編③ 勝負ではなく

女子力アップ講座初級編十か条解題、その三になりました。

Here we go!

 

 

6.  デカパンやめれ

 

女性の下の下着は、タンガに限ると、わたしは思っております。

布面積が小さく横がストラップになっているタイプです。

いきなりメーカー名ですが、お薦めはワコール。

身頃と二本ずつの脇ストラップとが小さな金属の環によってつなぎ止められているシンプルなデザインのシリーズがあり、とても履きやすくなっています。

環のおかげでストラップの角度を体型に合わせて変えられ、それも二本なのでホールドの力が分散してソフトです。

このタンガで女子力を語ると、勢い、それは勝負なのか、という議論に向かうと思われますが、わたしにはそんなつもりはまったくありません。

それどころか、男性にとっては、タンガは逆勝負になる可能性もあると理解しています。

つまり、親密な距離で目撃された場合、この女性はいったい何者なのか、というおののきをもたらすのではないかということです。

これはたんに、わたしの定番なのです、という説明は、理解されにくいかも知れません。

それでもわたしが、デカパンはやめて、タンガを履いてみられてはいかがですか、とお勧めするのは、やはり、タンガが圧倒的に女性らしさを引き出してくれる下着だからです。

履きはじめは、それはおしりが寒いです。

こんな寒くていいのだろうか、という寒さです。

もちろん、ストッキングを履いたり、裾の長めのキャミソールを着たり、なんなら薄い腹巻きをしてもいいのです。

そういう保温対策を取っても、おしりがすごく出ているように感じることには変わりありません。

実際は自分以外の誰にもわからないのだから、ぜんぜんまずくないのにも関わらず、かなりの危機感を覚えます。

そして、ちょっとした外界の動きにも、きゃっ、と驚いて体をひねりたくなるような気持ちになります。

これは、斬新な自分の発見です。

タンガを着用したことによって、初めて出会うセンシティブな自分。

それはあなたの女性性そのものではないでしょうか。

わたしはいまはもう、デカパンのメリヤス地でおしりが広々と覆われていることを想像するだけでも、その生暖かい違和感に気絶しそうです。

タンガの緊張感を活かすためには、ガーターベルトで左右別々のストッキングを吊って履くのがいちばんなのですが、これは上級の上の最上級になってしまうので、次の機会に。

 

 

7.  ブラを新調

 

わたしがタンガを知ったのは、健康雑誌「ゆほびか」の記事によってでした。

筆者はランジェリーショップ経営者で、フィッターの龍多美子さん。

その清々しい内容に、読み終わってすぐに最寄りの下着屋さんに走ったものです。

その後著書も読みました。

彼女の主張は、やはり、自分の女性らしさを大切にするための下着、という一言に集約されます。

当時は青山にあった彼女のお店 Rue de Ryu に予約を取り、ブラのフィッティングをお願いしました。

彼女はメジャーを使うこともなく、オレンジのプリント地のカップを淡いブラウンのレースで飾ったブラを選びわたしに着けてくれました。

フランスのシバリスというメーカーのもので、吊り橋のように力学的にバストをホールドしてくれて、とても快適でした。

値段のことをいえば、日本製のそれまで着けていたものの4倍。

でも、一本を毎晩洗って翌朝着けてを繰り返し、1年以上保ちました。

なにより、そのブラを着けることで背中の脂肪が落ち、姿勢も変わったことが素晴らしいと思います。

しかし、龍さんのフィッティング、シバリスのブラは最高、それしかない、ということではありません。

自分のバストを大切にするという観点で、ブラを新調していただきたいのです。

大きくないからだめ、とか、垂れてきたからもうしかたない、とか、けなしたりしないで。

バストは女性にしかありません。

あなたを大切に思う男性にとっても大切な部分の一つなのですから。

 

さくるの女子力アップ講座 上級編② メイクのミニマム

さくるのメイクアップ元年は41歳です。

それまでは本気でメイクしたことがありませんでした。

数年後に開かれた中学高校の同窓会で、20代の終わりころまでよく会っていた同級生と再会し、化粧しているあなたを初めて見た、と驚かれました。

四十路過ぎの恋はなんとやら、暮れ六つからの雨は止まない、などといわれますが、わたしのメイク熱も冷めることはありません。

ただ、年々濃くなっている、というわけではないので、ご安心ください。

そんなメイクマニアからの女子力発揮メイク最重要箇所三つです。

 

 

3.  口紅はつけ直す

 

友人と口紅の話をしていて、よく聞く言葉は「わたし口紅がすぐ取れちゃうの」です。

口紅は誰でもわりとすぐ取れます。

巷で口紅がついている人は、取れたらつけ直している人です。

ここ、大事なので繰り返します。

口紅がついている人は、口紅が取れない人ではありません。

あなたの口紅がすぐ取れるのは、あなたに限ったことではありません。

口紅は、途中でつけ直さない限り、ついている状態をキープできないのです。

他の人の口紅はいつまでも取れないが、自分のはすぐ取れてしまう、そういう唇なんだ、というのは思い込みです。

口紅が取れた唇をそのままにしておくとどうなるでしょう。

他の部分のメイクはそうそう取れないので、唇だけが素に戻る。

このアンバランスが顔色を悪く見せるのです。

淡い色の口紅であっても、ついてるのとついてないのとでは大違い。

わたしは外に出るとしじゅうお茶を飲んでいますから、口紅はカップに口をつける前にティッシュで押さえてしまいます。

取れる前にあらかた取っちゃう。

それで飲み終わったら、口紅をつけ直して、お店を出ます。

一度、徹夜明けでモーローとして、口紅が取れたまま最寄り駅に下りたところ、知り合いに会って、元気がない、とすごく心配されたことがあり、それ以降、なにを置いてもつけ直すようになりました。

 

 

4.  マスカラをつける

 

ディズニーのアニメーションのキャラクターで、男の子と女の子がペアになっている場合、女の子には必ずカールした長い睫毛が描かれています。

また、赤塚不二夫さんの漫画には、頭は角刈りなのに睫毛がぱっちりした、いまでいうオネエキャラがいます。

これらからわかるように、睫毛は女の子とオンナノコゴコロの象徴なのです。

メイクしてマスカラをつけないのは、画竜点睛を欠く、に近い。

なにより、あのしぐさです。

伏し目にして小さなブラシで睫毛をそうっと梳かしあげる。

これは女性としての自分への愛撫といってもいいでしょう。

アイライナーを入れるのが難しい、とか、アイシャドウは苦手、とかいう方にも、マスカラだけはお薦めしたい。

アイライナーは、いわば、睫毛が密集して目の縁が強調されている状態を見せかけるものですから、マスカラをつけることで代用できます。

アイシャドウも、奥二重や一重の人ならむしろベースカラーで瞼を明るくしてマスカラをつければ、目の形を活かせます。

 

 

5.  チークをつける

 

これも友人たちの傾向ですが、チークをつけていない。

たまにはつけるようですが、なかなか減らないといって、すごく古いチークを使っている。

化粧品の使用期限は、色物でも2年です。

口紅はもちろんのこと、チークやアイシャドウにも油分が入っていますから、酸化します。

化粧品は長く保たせるために持っているのではないことを覚えていてください。

チークは基本控えめで十分なのですが、それでもじつは口紅より大事なアイテムです。

自身のブランドを持つボビー・ブラウンさんのメイクメソッドでは、ベースメイクをしたら、まずチークをつける、そのあと口紅、最後に目元、の順番でつけていきます。

朝の忙しいとき、どこで時間切れになってもいいように、元気に見せるために必要な順になっているそうです。

実際に自分でやってみるとわかりますが、この順番はオーバーメイクも防ぎます。

自分の顔が元気になっていくのを見ながらメイクするわけですから。

つける場所がわからないからつけない、という気持ちもわかります。

わたしもつけるたびに、これでよかったかな、と一抹の不安を覚えます。

とはいえ、笑ったときにいちばん高くなる場所をはずしていなければまず大丈夫。

先日、銀座の東急プラザの中にある、Diorの「ストゥディオ」に立ち寄って、チークの上手なつけかたを聞いてみました。

自分の強調したいところに自由につければいい、つけた後少し残っているブラシを目の下とチークの間にぽんぽんと置くと自然になる、というアドバイスでした。

このぽんぽん、はとても効果的。

頬が立体的に見えて、全体に上気したようなかわいさ(当社比)が加えられました。

 

 

さくるの女子力アップ講座 上級編① 特別になる勇気

さくるの女子力アップ講座、上級編は、これはハードルが高いと評判の、入門編の解題といきますか。

へー、これなららくちん、と思ってもらえるか、ハードル高いけどやってみようと勇気を奮ってもらえるか。

 

 

1.  スカートを履く

 

これはもうすごく簡単じゃないですか。

スカートを、履くだけ。

しかし、街へ出てみると、スカートを履いているのはJKと女子大生と若い女子の一部のみ。

40代以上はもう全員、パンツ、いや後述の項目と混乱するからここは、ズボン、ですね。

ということは、と考えてみてください。

40代に入ったら、スカートを履くだけで特別になれます。

わたしはそれを考えました。

育児期が終わって、もう抱っこしたり追いかけたりしなくてよくなったとき、まず履きたかったのはスカート。

そしたら、完全に周りから浮いた(笑)

いや、浮いてもいいのです。

浮くのは特別の宿命ですから。

PTAの会長時代、スカートとワンピースで攻めていたら(なにを)息子の中学の学年主任の先生が息子に「お前のかあちゃんフリフリ着てる人だよな」といったと聞き、その好意的な響きに、やった!と思いました。

ちなみに学年主任の先生は女性です。

スカートのなかで右脚と左脚が触れあう。

女子力はそこから生まれるといっても過言ではありません。

ズボンでは脚は永遠に別々。

ズボンを履いて女子力を出そうとすると、かえって女っぽくなりすぎてくどいことにも成りかねません。

スカートを履いて、脚と脚とをひそかに触れあわせながら、態度はさらっとしているのがいい。

 

 

2.  髪を伸ばす

 

これは確かに、ショートの気楽さに慣れたらもう伸ばしたくないかも知れませんね。

ショートカットが似合う女子も少なくないですし。

ボーイッシュというのは、女の子にしか使わない形容詞であり、それがかわいらしいのは女の子っぽさとして上々です。

だから、そういうタイプの人は意識してボーイッシュを極めてください。

女子力の発露として。

ただ、そうでなくて、もうめんどくさいから短くしてる、という人には、容赦なくいいます。

伸ばしてください。

男の人たちに、自分にはできない夢を叶えてあげるためです。

スカートもそう、メイクもそうなのですが、女性が女性らしく装うことには、男性のなかの女性性の鏡となってあげるという意味もあります。

彼らの心の奥深くにある、自分も女性だったらこんな格好がしてみたいという欲求を満たしてあげるのです。

それはとてもノーマルな欲求ですから。

精神的な側面も含めると、男性が、自分も女性ならこんな女性でありたい、と憧れるような女性でいる。

わたしが女子力の基本に、清楚さを挙げているのは、そのためでもあります。