suckle nouveau 2018

エッセイスト・羽生さくるのブログ。

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

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小学校5年生と6年生のとき、学年にT先生という男の先生がいらした。 算数と体育が専門らしく、筋肉質で、いつもホイッスルを首から下げてきびきびしていた。 5年生と6年生は持ち上がりなので、1組のわたしは3組のT先生に教わることはなかったが、学年合同体…

添削もイタコで

去年の夏、ある公立図書館の青少年活動支援課からの依頼を受けて、中高生のための文章教室を開きました。 小学校から始まる作文教育について、わたしは専門外ですが、自分の経験からしても、書くことが楽しくなるような教えかたというのは、なかなかされてい…

いい文章も上手な文章も、幻。

初対面の方に仕事の話をすると、たいてい「文章が書けるなんて羨ましいですね、わたしは書くのが苦手で」という流れになっていきます。 なにをするときもそうだと思うのですが、苦手意識というのは持つ必要のないものの筆頭です。 得手と不得手はたしかにあ…

わたしに「わたし」を重ねる

2年ほど前から、依頼をいただいて、文章教室を随時開催しています。 記念すべき第1回は、中高の同級生たちの勉強会でした。 そのときからずっと、生徒さんたちに最初にしてもらっていること。 それは「一人称を選びなおす」ということです。 日本語には一人…